補助金が多すぎて選べない。自社が使える制度をAIで30分で絞り込む

仕事効率化・副業

商工会でもらった冊子が、机の端に積まれています。

補助金の案内です。

3冊とも、最初の数ページで止まっています。

制度の名前が似ていて、どれが自社に使えるのか分からない。

読むだけで1日終わりそうなので、後回しにしている。

この記事は、その積まれた冊子を30分で仕分ける手順です。

登場する会社に実在のモデルはありません。

よくある状況: 従業員19名の金属加工会社。設備の更新と、受発注の管理をなんとかしたいと思っている。補助金は「うちみたいな小さいところは通らない」と思い込んでいて、これまで一度も申請したことがない。

お金より、情報のほうが求められている

中小企業基盤整備機構の調査で、AI導入を進めるために必要な公的支援を聞いています。

AI導入を推進するために必要な公的支援(「必要である」の割合):
支援の内容割合
導入費用などの助成77.9%
導入事例などの情報提供70.5%
従業員向けの教育・研修67.7%
試行導入などの機会61.3%
専門家の派遣や導入相談59.8%

調査概要: 全国の中小企業10,000社に配布、有効回答1,647社(2025年11月17日〜12月12日)。
出典: 中小企業基盤整備機構「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」(2026年3月)(https://www.smrj.go.jp/research_case/questionnaire/fbrion0000002pjw-att/202603_AI_point.pdf)

1位は費用の助成で77.9%。ここは予想どおりです。

ただ2位に、事例の情報提供が70.5%で入っています。

お金が出ることは知っている。

何に使えばいいかが分からない。

補助金の冊子が積まれたままなのは、これと同じ構図です。

制度そのものより、自分の会社に置き換えた形が欲しい。

ここをAIで埋めます。

最初に読むのは「対象者」の1ページだけ

補助金の資料は分厚い。

ですが、自社に使えるかどうかは、たいてい前半の数ページで決まります。

見るのは4か所だけです。

1つ目、対象者。業種と規模の条件。

2つ目、対象になる経費。何を買えば出るのか。

3つ目、補助率と上限額。

4つ目、公募の締切。

ここだけ見て、対象外ならその冊子は捨てていい。

読み込むのは、残った1つか2つだけです。

捨てるのが不安なら、冊子の表紙に日付と「対象外」と書いて別の場所に置きます。

あとで人に聞かれたときに、いつ何を見て判断したかが残ります。

AIに読ませるときの注意

ここでAIを使いますが、大事な前提があります。

補助金の中身をAIの記憶から答えさせてはいけません。

制度は年度ごとに変わります。

名前も変わります。

たとえばIT導入補助金は、2026年は「デジタル化・AI導入補助金2026」という名前で運営されています。

AIが古い名前と古い条件で答えてきたら、そのまま信じてはいけない。

やり方は、公式サイトの該当ページか公募要領のPDFを開いて、その中身を貼り付けることです。

読ませてから聞く。

記憶で答えさせない。

プロンプト例(公募要領を貼り付けて仕分ける):
これから補助金の公募要領を貼ります。自社が対象になるか判断したいです。
推測で補わず、貼った文章に書かれていることだけで答えてください。書かれていない項目は「記載なし」と答えてください。

【自社の情報】
・業種と規模: 【金属加工、従業員19名、資本金1,000万円】
・やりたいこと: 【受発注の管理をシステム化したい。加工機の更新も検討中】
・使える自己資金の目安: 【300万円まで】

【公募要領】
(ここに公式サイトの本文かPDFの中身を貼る)

次を出してください。
1. 自社が対象になるか。ならない場合は、どの条件に引っかかるか
2. やりたいことのうち、この補助金の対象経費に当たるものと、当たらないもの
3. 補助率・上限額・締切。書かれていなければ「記載なし」
4. 申請までに用意が必要な書類の一覧

「記載なし」と答えさせるのが要点です。

AIは空欄を埋めたがります。

埋めさせないための一文です。

これを3つの制度で繰り返せば、30分で仕分けが終わります。

PDFが長すぎて貼りきれないことがあります。

そのときは、公募要領の目次を見て「対象者」と「補助対象経費」の章だけ貼れば足ります。

全部を読ませる必要はありません。

「うちは通らない」は、たいてい思い込み

19人の会社は小さすぎる、と思っている社長は多い。

ですが、中小企業向けの制度は、そもそも中小企業のためのものです。

デジタル化・AI導入補助金の公式サイトは中小企業基盤整備機構が運営していて、対象や手続きがまとまっています。

まず開くページ:

制度の内容・補助率・上限額・公募回は年度や回によって変わります。数字を確認するときは、必ず公式サイトの当該回の公募要領を見てください。
出典: 中小企業基盤整備機構「デジタル化・AI導入補助金2026」(https://it-shien.smrj.go.jp/)

もう1つ、知っておいたほうがいいことがあります。

補助金は基本的に後払いです。

先に自社で払って、実績を報告してから入金されます。

採択されたら明日お金が入る、ではありません。

受発注のシステムが200万円なら、200万円をいったん自社で払います。

補助率が2分の1なら、あとから100万円が戻る形です。

戻るのは、早くても数か月先になります。

手元の資金でいったん払えるかどうかは、申請の前に確認しておいてください。

仕分けが終わったら、人に会いに行く

AIで仕分けたあとは、商工会か、よろず支援拠点か、金融機関の担当者に会いに行きます。

先ほどの調査でも、専門家の派遣や導入相談が必要だと答えた企業が59.8%ありました。

行くときに手ぶらで行かないでください。

「補助金って、うちでも使えますかね」だと、また冊子を渡されて終わります。

AIが出した1〜4の答えを印刷して持っていく。

「この制度で、受発注のシステムは対象になると読んだのですが、合っていますか」

この聞き方なら、10分で答えが返ってきます。

その場で、もう一つ聞いておくといいことがあります。

次の公募がいつ頃か、です。

今回の締切に間に合わなくても、次があると分かれば準備の仕方が変わります。

まとめ

補助金が選べないのは、制度が多いからではありません。

全部を読もうとしているからです。

見るのは、対象者・対象経費・補助率と上限・締切の4か所だけ。

3冊のうち2冊は、たぶん対象外です。

公式サイトの文章をAIに貼って、推測せずに答えさせる。

残った1つを持って、人に会いに行く。

後払いであることだけは、先に頭に入れておく。

机の端の冊子は、今日の午後になくなります。

補助金の仕分けを楽にしたい方へ: YouTubeチャンネル「社長のAI参謀」では、中小企業の社長向けにAIの使い方を動画で解説しています。

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